私たちの望む「すぎなみ」
- 2022suginami
- 2022年5月29日
- 読了時間: 8分
私たちが話し合ってまとめた、政策提案です。
【すべての政策に共通する基本理念】
◦ 住民自治を基盤とした区政運営のため、区民一人一人が自ら判断できるために情報公開を徹底する
◦ 住民の生活や人生に行政が真摯に向き合い、傾聴と対話を積み重ねた上で事業を展開する
◦ さまざまな属性、特性、価値観の元で生きる多様な住民が、それぞれに個人として尊重される
【基本となる条例、宣言】
◦日本国憲法 ◦地方自治法、地方自治に関する一般事項を定めた法律
◦杉並区自治基本条例 ◦ゼロカーボンシティ宣言(2021.12採択)
◦平和都市宣言 ◦公契約条例
◦パートナーシップ条例(2022.03制度創設の陳情を採択。中身は今後)
◦杉並区議会基本条例(2022.03採択)
〜住民思いの会の政策より〜
『一人一人が自分の権利を大切に使い、その上に一人一人が大切にされる政治があり、争いも困りごとも話し合って解決していくことで足元から平和な世の中を作ろうと決めた日本国憲法の理念に則り、杉並で暮らす人、杉並で働く人、杉並で学ぶ人、杉並で生まれる人、杉並で老いていく人、ここにいるすべての人がほんの少しでも豊かに生きられるよう、みんなで知恵を出し合って、話し合って杉並の街を作っていきたい』
【具体的な政策】
①施設再編整備、都市計画道路、駅前再開発
● 区立施設再編整備計画を一旦中止し、住民や利用者との対話を重ねる中で公共施設の役割をお互いに再認識しながら、公益性が高まるよう計画を練り直す
● 道路拡張や駅前再開発の計画を中止・見直しし、住民と協働しながら地域コミュニティの中で防災力を高める繋がりと仕組みを作り、住宅や特色ある個性豊かな商店街を守る
②まちづくりと地域活性化
● 『ゼロカーボンシティ宣言』に謳われた脱炭素社会の実現に向け、地域に根差した気候市民会議を開催する
● 保護樹木・林の適切な管理、街路樹の剪定方法の見直し、公園の緑化強化により、区全体の緑被率の向上を目指す
● 図書館、コミュニティセンターなど、公共の文化施設を維持・強化していく
● 商店街の賑わいを維持・繁栄させ、個店の魅力向上を図るため、空き店舗を活用した家賃の一部助成制度や店舗所有者に対する改修費用の一部助成制度などを創設する
● 事業契約の際、区内中小業者を優先することで商工事業者の経営向上を図る
● 手話や筆談、音声案内、母国語対応など、誰もが平等に生活に必要な情報を得られるようにする
● 公共施設や学校のトイレに生理用品を常設する
● 学校や公共施設のトイレの洋式化と、手洗い場の温水整備を行う
● 公共施設の利用料を下げ、人々が集い、憩い、住民同士が繋がりあってコミュニティづくりや地域でのさまざまな活動を活発に行える場を保障する
③子どもの権利、育てる・育つ環境について
● 子どもの権利条例を制定し、国籍や性別、障害の有無、家庭の環境や経済状況に左右されず、区内に暮らすすべての子どもが安心して生活し、育ちを保障され、主体的に社会と関わる存在として大切にされることを基礎として、子どもに関する施策を組み立てる
● 学校の統廃合をストップし、教職員の業務負担軽減と少人数学級の実現を目指し、教職員の積極的な採用などを都に働きかけていく
● 先進的な取り組みを続けてきた児童館の廃止を止め、地域の中で子どもを育てる人同士が繋がり、子どもが自ら育っていく環境として必要な居場所や人間関係を維持・強化していく
● 学童保育の学校内への埋め込みや民間委託について、第三者機関による実態調査と利用者からの十分な聞き取り調査、それに基づいた今後の計画の見直しと現状の環境改善を図る
● 医療的ケアを含む病児・障害児を社会から切り離さずに保育してきた公立保育園での実践を共有し、民営化された園でも安全で安心な保育がすべての子どもに提供される環境を作る
● 給食の無償化、教材(絵の具や書道セットなど)購入への助成や貸与品の付属物(タブレット端末の保護ケースなど)の一括購入により、家庭の教育費負担を軽減する
④ケアが行き届く福祉
● 人間らしい文化的な生活を保障できる介護環境整備のため、介護従事者の待遇改善と研修のための助成を行い、民間事業者との連携を図りながら一人一人の尊厳が大切にされる福祉を目指す
● 学校(小・中・高・大)や社会福祉協議会との連携を図り、ヤングケアラーやダブルケアの実態を調査し、必要な支援や環境改善につながる仕組みをつくる
● 国民健康保険料の引き上げをストップさせ、また乳幼児への均等割を段階的になくしていくため区独自の助成を行いながら国や都に働きかけていく
● 最後の砦としての住宅確保給付金だけでなく、高齢者や若者への家賃補助制度を充実させ、区立住宅も活用しながらすべての人が住まいを持てるようにしていく
● 生活保護申請や各種給付申請の手続きなど、行政から支援を受ける際に当事者が精神的苦痛や不利益を被らないよう、すべての人を個人として尊重する憲法の理念に則り対応を行う
● 区内に特別養護老人ホーム・軽費老人ホームなど高齢者用施設を増やすとともに、医師の往診・訪問看護師・ヘルパー・介護従事者の体制を充実できるよう事業者支援などを行って介護体制の充実を図ることで、当事者や家族が望む介護の形をより選びやすい制度をつくっていく
● 地域に点在するゆうゆう館の廃止を止め、高齢者が心身共に健やかに生活を楽しめる環境を守る
● 介護施設の質について、行政の評価ではなく、利用者やその家族である区民が評価する仕組みを作る
⑤人権と尊厳
● 『平和都市宣言』に基づき、原水爆禁止署名発祥の地として核兵器廃絶への力強い提言を続け、住民の命と暮らしを大切に守っていくことで足元から平和を築いていく
● パートナーシップ制度の導入に際し他の自治体の取り組みから学び、同性婚や選択的夫婦別姓の制度構築を待つ人が法的な結婚に準ずる権利を持てるようにするとともに、法に縛られない形でのパートナーシップを望む人への選択肢を提供する
● すべての人が出来うる限り尊厳を持って自己決定していくために、あらゆる場面で合理的な環境(物的にも人的にも)調整がなされるインクルーシブな自治体を目指し、保育・教育の現場での加配や介助体制を強化するとともに、年齢や性別を問わず当事者や家族、支援者からの聞き取り調査を行い、必要な施設改修や支援制度を強化していく
● 区民が持つ権利について周知されるよう、各種媒体を使った広報に努める
● 差別の撤廃と人権尊重に関する条例を制定し、人種、民族、性別、障害の有無などを理由とした差別の構造に基づくヘイトスピーチや犯罪を防ぐとともに、他者との違いを知りながら共に生きていく豊かな文化都市の形成を目指す
⑥公正な区政運営
● 管理職も含め区職員のジェンダー平等を推進し、対等に対話を重ねることでチームとしてあらゆる事態を想定しながら公共を担っていく行政を目指す
● 非正規職員の段階的な正規採用を行い、感染症の流行や災害など緊急時への柔軟な対応ができる、安定的で継続性のある行政運営をしていく
⑦新型コロナ対策
● 公立の医療機関がない分、地域の拠点病院や生活に密着しているクリニックへの負荷が大きいことを踏まえ、検査機器の導入や技術者配置への助成、医療従事者への特別手当など、当事者から聞きとりを行い地域医療が安定的に今後も継続できる環境を整備し直す
● 保健所や電話対応の体制が不十分なために亡くなった方がいた、という事実も踏まえ、事態が悪化してから他部署から人を集めて稼働させるようなやり方ではなく、感染症の流行や災害時に備え恒常的に保健所体制を強化し、住民の生活ができる限り制限されない形で緊急対応ができるよう、BCP(業務継続計画)の精査、改定をしていく
● 介護、保育、教育、ソーシャルワークの現場におけるPCR検査体制への助成を行い、集団感染を未然に防ぐとともに、根拠のある安心の元で専門的な業務が行われるようにする
◎その他提案
* あらゆる施設運営が民営化されていく中で、運営の方法や内実が密室化され利用当事者にしかわからないことが増えている。“公共”施設の役割を問い直したい。
* 区の決定事項を事後的に伝える広報誌ではなく、住民の声が載る区報作りを。
* パブリックコメントの実質的な活用、説明会での丁寧な聞き取りと住民の声の事業計画への反映、地域や課題ごとのタウンミーティング開催を行い住民の生活課題へのアウトリーチ。
* 公用車の使い方や区政に関わる事業者との接し方についての規定を明確にしてほしい。
* 福祉への意識やジェンダー平等を進めていくための社会教育をしてほしい。人権意識を根付かせ声を上げる人を増やし、住民自治を体現できる自治体に。
* 樹木憲章の実現を目指してほしい。街路や公園の剪定業者の質が低く、公営で行っていた時のノウハウも継承されていないため、樹木が弱っているのでなんとかしてほしい。
* 車が通らない道路(歩行者天国)があると楽しそう。
* 補助132号線(西荻北)、133号線(成田)、227号線(高円寺北)はその事業自体の法的根拠がない。その点を踏まえて白紙撤回させていく必要がある。
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